開発事例
Tuesday, May 17th, 2022
【機械学習の最新事例】がん診断プロセスの異常検出
Corporate Health Internationalについて
Corporate Health International(CHI)は、消費者の医療評価を向上させるためのヘルスケアソリューションの構築に取り組む多国籍企業です。
課題
Corporate Health International(CHI)は、小腸がんや大腸がんのリスクや有無を確認するための独自の遠隔ビデオカプセル内視鏡製品を持っており、視鏡製品は低侵襲な処置を行うために使用されています。
これは非常に貴重な検査ですが、手作業が多く解析に時間がかかることや、フィルム内の病変を見逃すヒューマンエラーのリスクが高まるなど、かなりの困難と限界がありました。CHIは、命を救うツールと診断プロセスの速度、回復力、精度を向上させるためにNashTechに依頼しました。
解決策
NashTechは、CHIおよびバルセロナ大学と提携し、カプセル内視鏡の映像を高速に処理し、異常が検出された場合にフラグを立てるコンピュータビジョンと機械学習の解決策を開発しました。この解決策は、Python、Tensorflowをベースとし、映像処理にNvidia GPUを利用しています。
研究チームは、大学から提供された豊富なトレーニングデータと画像を使用しました。この映像をNashTechソリューションに取り込み、内視鏡手術の異常画像を検出するためのMLモデルを学習させました。この解決策では、異常が発見されると映像にフラグとタイムスタンプが付けられるので、医療従事者は関連する画像に素早く移動して、より詳細な臨床評価と診断を行うことができます。
診断チームは、この解決策のユーザーインターフェースから直接データにアクセスすることができます。また画像は標準ファイル形式なので、電子患者記録システムなど患者ケアエコシステムの他の解決策に取り込んで、患者のケアプロバイダーと統合医療システム全体で共有することができます。
結果
コンピュータビジョンと機械学習技術の活用により、お客様のがん診断プロセスにおける異常検出の時間を短縮することができました。これにより、医療従事者は他の重要な業務に集中できるようになります。また、カプセル内視鏡検査の全体的な効率も向上します。
この解決策により、CHIは、医療科学と診断を向上させるための医療技術における継続的なデジタル革新のメリットを証明し、医療機関全体で使用するための解決策を商品化することができ、最終的に患者のケアと健康状態の改善につなげることができました。
評価
「スタートアップ企業にとっては、スピードがすべてです。もし、自社のリソースで設計者やエンジニアを集めた開発チームを迅速に立ち上げることができるのであれば、それは素晴らしいことです。しかし、もしそれができない場合は、迅速に確実に、かつコスト効率よくスタッフを確保できるパートナーが必要になります。1つのプロジェクト達成のために弊社のメンバーと協力し、他のプロジェクトで蓄積した知識も活かしてくれる、長いお付き合いができるNashTechは私達にとって最良なパートナーでした。過去10年間、NashTechチームは私のスタートアップや顧問先のスタートアップ、そして前職のグローバルCTOに最適な人材を紹介してくれました。今後も弊社の成長には欠かせないパートナーがNashTechです。」
Dr. Hagen Wenzek – コーポレート・ヘルス・インターナショナル 共同設立者