2019年、Toshi Asaba氏は「社会をより良い場所にする」取り組みに着手しました。
ITコンサルティングおよびソリューションプロバイダーであるFreewillのCEO、Asaba氏には、相互に結びついて社会や世界が抱える問題の解決に貢献する、アプリケーションのエコシステムを構築するビジョンがあります。
「それこそが、今Freewillが存在する理由です」と、Freewillの最高デザイン責任者であるMet Ciftci氏は言います。
世界中のパートナーと協力し、ブロックチェーンやAIなどの最先端技術を活用しながら、Freewillのチームは社内サービス部門を立ち上げてAsaba氏のビジョンを実現しました。
社会をより良い場所にするために、アプリをひとつずつ
野心的な目標を掲げる急成長中の新部門として、チームは持続可能なビジネスモデルを構築できると証明する必要がありました。そのために、システムの設計と開発について意図的である必要がありました。「仕事をやり直さねばならなくなると、多くのお金がかかります。失敗するわけにはいきません」とCiftci氏は言います。
すべてのアプリケーションが相互に結びついた統合アプリケーションエコシステムを構築することで、数々の技術的な複雑さが生じます。チームはアプリケーション統合にブロックチェーン技術を活用し、消費者がエコシステム全体で使用できる仮想ウォレットを作りました。
「ブロックチェーンの実装はときに難しいものです。重要なのは技術的な問題をどのように解決するかだけではありません。ビジネスへの影響も考慮する必要があります」と、サービスシステムエンジニアのJulian Payne氏は言います。
新しい社内サービス部門でチームが最初に開発しようとしたコンセプトのひとつが、倫理的に作られた商品とサービスを売買できるオンラインマーケットプレイスでした。購入のたびに、ユーザーは商品またはサービスの購入に使用できる仮想コインをひとつ受け取ります。
しかしコインの真の価値は購入の先にあります。 これらのコインは一定期間が経過すると期限切れとなり、未使用のコインは世界的な問題の解決に取り組む組織の支援に用いられます。コインを使用するかどうかにかかわらず、消費者はマーケットプレイスと取引することで環境保護に貢献しています。
「ユーザーが気付くことさえなく、地球や社会に貢献できるようにしたいのです」とCiftci氏は言います。
パートナーシップを通じたイノベーションの推進
他のプロジェクトチームとは異なり、Freewillはデザインモックに基づいて作業を進めます。デザインモックは、システム要件を決定して必要な提案を行うために開発チームに提供されます。
Freewillはアプリケーションをコンセプトからリリースに至らせるために、極めて専門的で複雑なエコシステムの扱いに慣れ、完璧な状態でその構築を可能にするソリューションを提示できるパートナーを求めていました。
「すべてのパートナーから、技術的に実践したいことの支援が受けられるわけではありません。私たちは複雑なシステムに取り組んでおり、3つのアプリケーションがあります。すべてが互いに結びついています」とCiftci氏は言います。
「私たちが求めていたのは、プロジェクトに関わり、アイデアを提供し、ともにプロジェクトの構築を支えてくれるパートナーでした」と、Payne氏は付け加えます。
まずFreewillのCTOであるTatsu Kobayashi氏がNashTechに接触し、両チームを互いに紹介しました。チームが東京オフィスでNashTechと面会する機会が設けられました。会議の数日前に、チームはマーケットプレイスアプリケーションであるtells marketへのリンクを共有しました。
会議当日、ベトナムのNashTechチームは、発見した問題のいくつかに焦点を当てたサービスの技術レポートを作成し、解決のための詳細な推奨事項を示しました。
「このような短い時間でこれほどのレポートが提示されたこと、そしてアプリケーションに深く関わる技術的な側面の処理をこのチームに任せられると確信できたことは、本当に印象的でした」と、Payne氏は言います。
会議を終えたFreewillチームはNashTechの技術力に感銘を受け、彼らを信頼して新しいtells marketアプリケーションの実現を支えるパートナーシップを構築できると感じました。NashTechとの契約が決まると、Freewillはアプリケーションをチームに引き渡しました。
発想を変える
Freewillチームは、わずか数か月で最初のtells marketアプリケーションをリリースすると決定しました。NashTechと協力してロードマップを作成し、数週間後に最初のスプリントを開始しました。
「NashTechが短期間で何を生み出せるか確かめるために、小さなチームから始めました」と、Payne氏は言います。「結果は驚くべきものでした。スケジュールが短かったので多くのバグが出ると予想していましたが、報告が必要なバグはほとんどありませんでした」と、Payne氏は付け加えました。
それ以降、FreewillはNashTechと協力して完全なチームを作り、メンバーを3名から12名に拡大して、新しいリリースとエコシステムアプリケーションの作業を開始しました。
その後2年間にわたってFreewillはNashTechとの提携を継続し、最新のアプリケーションであるSPINに着手しました。このストーリーファンディングアプリケーションは人材育成に焦点を当てています。NashTechはチームとの緊密なパートナーシップの下、システム要件の定義、ビジネス上の課題の解決、技術的な改善の実施に取り組みました。
「私たちは従来、極めて迅速に物事を遂行しようとしていました。しかし本番環境ですべてを実装したとき、市場に出せる状態ではありませんでした」と、Payne氏は言います。
「NashTechとのパートナーシップにより、計画とテストを通じて品質を向上させ、市場投入のスピードを維持することができました」と、Payne氏はさらに付け加えました。
NashTechのおかげで、Freewillはビジネスについて発想を変えることができました。
「最初にアイデアはあったものの、ブロックチェーンの実装方法やシステム設計の方法が分かりませんでした。NashTechがソリューションを提供し、最も優れたものを私たちが選びました。今ではその知識を得て、こうしたソリューションをクライアントにも伝えることができます」と、Ciftci氏は言います。
構想から2年が経ち、tells marketは日本中で商品やサービスを提供しています。NashTechとのパートナーシップを通じて、チームは他の国へのサービス拡大計画を含めた新しい事業を模索できるようになりました。そして開発を待つ、さらに多くのアイデアがあります。Freewillにとって、未来は明るく輝いて見えます。