【2019年予測】人工知能(AI)今後の展望|機械学習からディープラーニングへの発展と違いから紐解く

近年では、AIによる音声認識を利用したスピーカーの代表であるAmazon Echoの登場や自動運転技術など様々な新しい技術が注目を集めています。これらのAI技術発展の核となっているのが、機械学習やディープラーニングです。

本記事では、人工知能(AI)技術が今後どのような展望を遂げるのか?ということを機械学習からディープラーニングへの発展とその違いから紐解いていきます。

まず、機械学習からディープラーニングへの発展とその違いをご紹介します。そして、2019年以降どのようにAI技術が発展していき、あなた達の生活をどのように変えていくかという予測を、ヨーロッパ発の最新事例と共にご紹介します。

 

機械学習からディープラーニングへの発展とその違いとは?

ディープラーニングは機械学習を発展させたもので、機械学習とは明確に異なります。しかし、その違いを説明できる人は実際のところ少ないのではないでしょうか?

以下、機械学習とディープラーニングそれぞれに関して具体的にご紹介します。

今さら聞けない、機械学習とは?

「機械学習」という用語は1959年にIBMで働いていたArthur Samuelによって、コンピューターがデータから学習しデータを予測する方法を記述するために生まれました。機械学習とは、その名の通り「学習する機械」という意味を持っていて、機械学習の特徴は大きく2つあります。

1つ目は「法則化」です。機械がデータから反復学習をすることである事象(コト・モノ)の「特徴」をつかみ法則化することが出来ます。そして、2つ目は「自動化」です。事象の特徴をつかんで法則化できた状態を自動化し、以降の再現性を作ることが出来るのです。

今さら聞けない、ディープラーニングとは?

一方、ディープラーニングとは機械学習アルゴリズムとビッグデータを組み合わせ得られる技術のことを言います。ディープラーニングは日本語で「深層学習」と呼ばれ、機械学習と比べてより深い「層」の学習が出来るのです。

具体的には、機械に入力されたビッグデータの「どこに目を付ければ」どのような特徴を法則化出来るかということも「機械自身で学習する」ことが出来るのです。ディープラーニングの活用事例として、NashTechが提供している世界最大のe-コマースプロバイダーの1つに対する画像処理サービスをご紹介します。

NashTechが開発したディープラーニングサービスでは、検索されたキーワードを画像と紐付けるために「タグ」付けすることが出来るのです。毎月4千万から6千万の画像に対して、色、対象物の種類、大きさなどの目をつけるべきポイントを機械自身で判断をしてキーワードのタグ付けをしています。今後NashTechの画像処理技術は、動画を通して物や人や事象を検知することで犯罪予知を行うことや、ドライブレコーダーで物や人を認識することなどにも活用されることが期待されています。

機械学習とディープラーニングの違いとは?

機械学習とディープラーニングの違いを一言で表すと、機械が「自律的」に学ぶことが出来るか否かということです。機械が自律的に学ぶというAI技術の発展は一見万能に思えるかもしれませんが、欠点が無いわけではありません。

機械が自律的に学ぶためには、その元となる「学習データ」が必要になります。ところが、この学習データの扱いを間違えると、機械は予期せぬ法則をデータの中から見出し、全く有益でないアウトプットをするように学習してしまうこともあり得るのです。

上記の内容に関して詳細に記した記事もご紹介しているので、合わせてお読み下さい。

合わせて読みたい:人工知能(AI)導入を成功させる3ステップ|ビッグデータ、機械学習、ディープラーニング

 

最新事例から紐解く、機械が持つ知能レベルとは?

機械学習やディープラーニングに代表されるようにAIによって機械が「知能」のようなものを獲得してきています。しかし、実際に知能と呼べるレベルのものなのでしょうか?以下の記事では実際の事例をご紹介します。

Apple社の音声認識サービス「Siri」の事例

まず、日本でも多くの人が所有するAppleの音声認識サービス「Siri」の事例から紹介します。

「Hey Siri」がどのように反応を引き起こすのかを説明するために、スマートフォンでは毎秒16,000もの音響波形データが絶えずスキャンされています。さらに、 0.2秒ごとに音声が深層のニューラルネットワークに送られ、「Hey Siri」と言った確率を評価しているのです。そして、あなたがSiriを使うほど、あなたのアクセントや声などの特徴を学び、より良く理解されるようになります。

一方で、人間の脳は 毎秒20,000もの音響波形データを絶えずスキャンしています 。さらに、音波が耳に届くと、脳のニューラルネットワークはわずか0.05秒でそれを認識することが出来るのです。

つまり、人間の脳はSiriよりもたった4倍速いだけなのです。人間の脳の処理と同等の処理能力を身に着けた「Siri」が誕生するのもそう遠い未来ではないかもしれません。

囲碁の世界タイトルを保持する「AlphaGo」の事例

さらに印象的なのは、囲碁の世界タイトルを18回もとっており、世界最強棋士と呼ばれていたLee Sedolを2016年に4-1で破ったGoogleも大いに注目しているAlphaGoです。

当初のAlphaGoは人間の手によって、何時間にも渡って囲碁の訓練を必要としました。そのため、AlphaGoの強さは囲碁の熟練者による訓練をベースに機械の計算能力と記憶力が合わさって構成されていました。

しかし、その後に登場したAlphaGo Zeroは囲碁の基本的なルールだけで囲碁のプレイ方法を機械自身で学習することができ、人間による訓練をまったく必要としなくなりました。

さらに、Lee Sedolに勝ったAlphaGoと同じくらい強くなるのに3日、そして2017年にKe Jieに勝つレベルに到達するにはたったの21日しかかからなかったのです。

 

機械学習とディープラーニングの発展から考えるAI技術の展望

上記の事例からもわかるように、AIによって機械が急速なスピードで知能を持つようになって来ています。では、AI技術は今後さらに発展を続けるのでしょうか?また、それによってどのように我々の生活を変えていくのでしょか?

AI技術発展の展望

人工知能の急激な進歩に拍車をかけているのは、機械学習アルゴリズムが依存する数理モデルとはあまり関係がありません。これらは実際、数十年であまり進歩していません。

現代のAI技術発展の背景には2つの要因が隠されています。1つ目は、利用可能なデータセットの急増したことです。そして2つ目は、グラフィック処理ユニット(GPU)やフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのデータストリームを急増する特殊なITインフラの出現です。

一方で、人工知能はまだ発展途上にあることも忘れてはいけません。機械が処理しているデータに基づいた意思決定を合理化する、内省的な能力を持つことができるような人工知能を生み出すためには長い道のりがあります。

また、内省的な能力だけが人工知能の成功に必要な要素ではありません。具体的には、人類はまだ万能な人工知能を創出することには至っておらず、代わりに狭義に定義されたデータセットに基づき学習させ、AIの利用を特定の用途に制限をしています。

見たり、聞いたり、車を運転したり、音楽を作成したり、GDPRの弁護士に異議を唱えたりすることができる万能の人工知能に至るまでは非常に長い道のりです。しかし、多くの企業は新技術の開発に着手しており、それらが実現する未来もそう遠くはないかもしれません。

AIは我々の生活をどのように変えるか?

現時点では、機械学習、ディープラーニング、およびAIは、一般的に非常に有益なツールです。それらを実際に「知能」と呼べるかどうかに関わらずです。

事実、人工知能は学術的好奇心から主流の収入源へと変わってきました。市場調査会社Tracticaは、「AIソフトウェアの直接および間接アプリケーションから生み出される収益は、2016年の14億ドルから2025年までに598億ドルに増加する」と述べています。これは4271%の伸長という驚くべき増加です。

さらにGartnerは、2020年までに「一般的な人は配偶者よりもボットとの会話が多くなる」と予測しています。また、AlphaGo Zeroの事例は将来の機械は人間による指導を必要としないことを示しています。十分な規則と利用可能なデータに対する規則の迅速な反復適用を考えれば、それも理解できるようになるでしょう。

将来的に我々の仕事は機械に代替されてしまうかもしれない一方で、機械が我々の仕事の一部を肩代わりしてくれるおかげで、我々はより付加価値業務に取り組むことができるという見方も出来ます。また、人工知能をより良い性能を発揮するように訓練する意思がある人などには、新しい仕事を紹介するなどと幅広い議論が為されています。

いずれにせよ、AI技術は人間の仕事を奪う悪者ではなく、人間の生活を豊かに変えていくものなのです。もしかしたら、2020年にあなたの配偶者よりもボットと話す時間が長くなっているかもしれません。

まとめ

AI技術は様々な分野で無限の可能性を秘めています。一方で、AIに対する理解や倫理観が欠如していると相応のリスクがあることも確かです。本記事が、AI技術やそれに伴う機械学習、ディープラーニングに関する理解の助けになれば幸いです。

また、本記事を読んで少しでも弊社にご興味をお持ちいただけましたら、こちらまでお気軽にお問い合わせください。日本のAIアドバイザーがすぐに対応させていただきます。