開発プロジェクトによるシステムリプレイスを行うには、リサーチチームの早期導入がおすすめです。プロジェクトの途中からの導入となると、予期せぬ問題が発生してしまい、かえって時間がかかってしまうケースが多々あります。今回は、開発プロジェクトの流れから、プロジェクト中によくある問題点と、そしてそれらを未然に防ぐ方法をご紹介します。
開発プロジェクトの基本的な流れとは?
開発プロジェクトのフロー:
As-Is→To-Be→概要設計→基本設計→詳細設計→開発開始 |
上図が、開発プロジェクトの全体の流れになりますが、プロジェクトを始めるにあたり、一番大切な箇所は、最初のAs-Is(現在の姿)と、To-Be(あるべき姿)の部分です。この2つを明確化することは、理想と現実を可視化することであり、現在の問題とプロジェクトの方針をはっきりと決めることができます。この初期段階のプロセスで、リサーチチームを導入する事で、現行システムの現状や問題を専門的な調査で的確に判断することができます。こういった調査を行うことにより、正しく・効率よく開発する事ができるため、結果的にコストパフォーマンスを上げることができます。
反対に、AS-Is、To-Beの段階で、専門的な調査が行われていないと、以下のような問題点は発生し、正確性・効率性を欠いてしまします。
システムリプレイス時に良くある3つの問題
①現行システムのドキュメント不足問題
長年使われているシステム使用時によくあることですが、資料が不足してしまう場合がよくあります。また、資料が全てあった場合でも、数十年前に導入されたシステムであるため、資料が古かったり、発信元が不明で、信頼のできる情報ではない場合が存在します。こういった状態だと、システムの専門家がいない場合、システムリプレイスに大幅な時間とコストがかかってしまいます。
②ウェブサイトからの調査で時間ロス
業務及び、技術的な問題が発生した際に、一般のウェブサイト経由で問題を発見しようとすると、ウェブサイトの情報は、信憑性が100%でなかったり、色々な情報が溢れているので、問題確認に時間がかかってしまう事があります。リサーチチームは、様々な問題対処の手段を持ち合わせています。
③API・バッチとの関連性、機能リスト不足問題
APIとバッチが連携がとれず、システムの呼び出しがうまくいかなくなってしまう事があります。また、APIによって呼び出す機能自体も、整理されておらず、呼び出し自体が難しくなってしまう問題も起こり得ます。NashTechの場合は、CMMIレベル5の管理体制によって管理しているので、結果にコミットメントできます。
問題点を未然に防ぎ、開発を成功に導く「リサーチ」
①現行システム調査をすればフレームワークの骨組みを作る事ができる
現行システムの調査は、開発プロジェクトの一番最初の操作であり、最も重要なプロセスでもあります。現行システムの調査をすれば、技術的に足りない部分を的確に判断し、それを改善するためにプロジェクトを進めることができます。また、現行システムのドキュメントがない場合でも、具体的な調査が可能です。
専門的な調査を基にして、フレームワークの骨組みを作ることにより、一貫したプロジェクトを実現することができます。
②To-Be、概要設計を技術面からヘルプする事ができる
企業側からTo-Beを考えてから、開発プロジェクトの依頼を頂くこともありますが、その場合、企業側の理想と、弊社のプロジェクトに食い違いが発生する場合があります。しかし、To-Be、概要設計の段階からリサーチチームを導入すれば、技術的な面も含めた概要設計ができるため、プロジェクトのゴールが具体的にイメージしやすくなります。こうした具体的なゴールを設定することで、企業側のニーズに的確に応えていきます。
③詳細設計の期間を短縮できる
リサーチチームの導入により、全体的なプロセスを効率的に進めることができます。その中でも、詳細設計の期間に関しては、特に短縮することができます。As-Is、To-Beの段階で方向性が決まっているため、詳細設計の場面では、方向性の模索というよりは、技術的な手段の選択というプロセスになるので、熟考する時間が短縮されます。詳細設計の段階からのリサーチチーム導入となると、想定以上の時間がかかってしまいます。
最後に
このように、開発プロジェクトにおいて、初期段階でリサーチチームを導入することでプロジェクトを正確かつ、効率よく進める上で、大切なことなのです。実際に、他の開発プロジェクトの導入事例を見ても、ほとんどの場合が、最初のAS-Is、To-Beの段階でリサーチチームが導入されています。リサーチチームを導入して、共に開発をすすめていきませんか。

