近年注目を集める新興技術開発領域であるRPA(Robotic Process Automation)のツール化が進んだことで、実際の業務をRPA化するハードルが下がり、導入検討を進める企業様も増えてきています。
特に従来まで大手企業様を中心に進んでいた「手作業による業務の効率改善のためのRPAツール導入」を、中小企業様でも検討されるケースが増えています。今回は、RPAツール導入のメリットをご紹介した上で、NashTechの最新開発事例と注目される活用法をご紹介します!
自由自在なRPA開発がRPA民主化を加速
RPAというと一昔前まで手に届かない領域と思われていた企業は少なくありません。しかし、現在はRPAツールが市場に普及したことにより、専門知識を兼ね備えた開発社であれば、企業の要望に合わせた柔軟なRPAツールの開発をすることが可能になりました。
NashTechが開発に強みを持つUiPath
UiPathは世界中で多くの導入実績があるRPAツールです。日本でも代表的なRPAツールの一つに位置づけられており、導入実績はすでに1,000社を超えています。
「UiPath」には開発、実行、管理統制の3つの機能があります。3つの機能はそれぞれ「UiPath Studio」「UiPath Orchestrator」「UiPath Robot」のツールに分かれています。
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UiPathとは?機能の特徴や導入方法、ライセンスの種類まで紹介
RPAツール導入の3つのメリットとは?
RPAツールを導入すると、定型業務を自動化することが出来ます。では、定型業務を自動化させることでどのようなメリットがあるのでしょうか。RPAツール導入の3つのメリットを、具体的に分かりやすく解説します。
手作業削減と作業ミス抑制による「業務効率化」
RPAツールを導入すると、ロボットが担当者に代わって作業を行うことで、手作業が削減され、作業ミスが抑制できます。結果、大幅な業務効率化が可能となります。例えば、帳票記入や転記などの複数担当者が手作業で行っていた作業を自動化することで、人間が行うよりも高品質かつスピーディーな対応で、業務効率化を図ることができます。
人間の作業では、文字の抜け漏れ、打ち間違い、といったヒューマンエラーを完全になくすことはできません。一方、作業の自動化ロジックを設定したRPAツールを活用すれば、定型業務においてのミスが無くなります。そのため、RPAツールを導入することで、ヒューマンエラーを抑制し、担当者がその作業に関わる時間を大幅に削減することができます。
時間の有効活用による組織全体の「生産性向上」
RPAツールを活用し、入力業務や転記作業などに割いていた時間を削減することで、さらなる業務改善案や企画の検討など、創造性のある仕事に時間を有効活用することが可能になります。
RPAツールの導入は、定型業務の自動化だけでなく、組織全体の生産性向上にもつながります。実際に、RPAツールを導入したことで年間80時間以上の作業時間削減に成功し、コア業務へ時間を割くことが出来るようになったという事例もあります。
人件費の最適化による「コスト削減」
RPAツールの導入は前述した業務効率化だけでなく、コスト削減にも効果を発揮します。
従来は、どのような単純な手作業であっても人を介すると固定費として人件費が発生していました。書類作成などが多い企業は、従業員総出で単純作業を行い、幅広いレイヤーの人材の多くの時間を単純作業に割いてしまっていたということもあります。
しかし、RPAはロボットを活用するので作業に人件費がかかりません。そのため、一度設定してしまえば、作業内容に変更が発生しない限り自動的に処理することが可能となり、大幅に人件費を削減することが出来ます。
今後注目される、RPAツールの活用法とは?
では、実際のRPAツールの活用法にはどのような方法があるのでしょうか?今回は今後注目されるRPAツール5つの活用法をご紹介します。
伝票データ入力業務でのRPAツール活用
商品や顧客が多い企業では、伝票が数千件を超える場合があります。数千件の伝票データを手作業で入力するのは非効率的です。RPAツールを活用すれば、伝票データの読み取りから入力、書類作成作業までを自動で行うことが出来ます。
レポートの作成業務でのRPAツール活用
レポート作成業務はルール化することが出来ます。ルール化できるということは、自動化できるということなのです。特に幅広いデータを多く扱う広告運用などのレポートでは、情報を手作業で入力し、レポートを作成するのは非効率的です。
RPAツールを活用すると、データを多く扱うレポート作成を自動化し、労力を減らすことが出来ます。もちろん、準備作業としてのデータ収集だけを自動化することも可能です。企業の抱える課題、要望に合わせたツール化が可能です。
営業のアタックリスト作成業務でのRPAツール活用
BtoB企業の営業では、リード獲得のためアタックリストの作成は欠かせません。ただでさえ営業には莫大な労力と時間を費やすのに、営業の準備段階であるアタックリストの作成は地味で手間がかかるものです。この地味で手間のかかるアタックリストの作成を自動化することで、営業に費やす時間が増え利益拡大の可能性が広がります。
勤怠管理業務でのRPAツール活用
勤怠管理業務において、RPAツールを活用すると、長時間残業している人を自動でリスト化することが可能です。残業時間の管理以外でも、勤務管理においてのRPAツール活用方法はあります。
例えば、休日勤務申請の内容と打刻データを照らし合わせ、事前申請と実績にズレがあれば確認するといった業務も、従業員数が多くなればなるほど時間がかかってしまうものです。RPAツールで休日勤務申請の内容と打刻データの照合を自動化し、月間60時間の削減に成功した事例もあります。
お問い合わせ対応業務でのRPAツール活用
企業によっては、1日に何百〜何千件もお問い合わせや申し込みメールが届くことがあります。膨大なメールが届く中で、緊急のメールを見逃してしまい対応出来ないというヒューマンエラーが起こらないとも限りません。しかしRPAツールを活用すれば、重要なメールのリストアップをロボットが行い、タスク登録まで自動で行うことで、対応漏れを無くすことが出来ます。
RPAツール導入のために理解しておくべき3つのポイント
RPAの活用法について紹介してきましたが、会社ごとに抱える課題は異なるのも事実です。そのため、他社の事例を参考にRPAツールを導入してみても、自社の本質的な課題解決策とはならず、逆に無駄な工数を発生させてしまうという事もあります。そこで、RPAツールの導入を成功させるため、理解しておくべき3つのポイントを紹介します。
まずは自動化する業務の洗い出し
RPAツールの導入検討を行う際に、まずはRPAで自動化を行う業務の洗い出しからはじめましょう。業務の流れを可視化するためには、「業務フローマニュアル」を作成するのがポイントです。ロボットに業務工程を記憶させるためには、対象業務範囲を明確にし、手順やルール、スケジュールを決定し、ツール化する必要があります。
業務を洗い出した後、自動化が可能な業務と自動化したい業務の精査が必要です。何が自動化できて、何が自動化できないのか判断がつかない場合は専門家に相談しましょう。
スモールスタートで効果を確認しながら進める
初めから業務すべてをRPAツール導入により自動化した場合、「思ったような効果が得られない」「エラーが発生するも対応の仕方がわからなく、全ての業務が停止してしまう」などの問題が起こる懸念があります。
このような懸念もあるため、まずはスモールスタートとして部分的な自動化から開始し、自動化の対象を拡大していくことが定石です。試験的なRPAツール導入の効果を検証し、本格的な導入に向けて業務の流れの再確認や改めてどの業務を自動化するのかフィードバックすることが、RPA導入成功への道筋です。
ベンダーを慎重に選択する
RPAツール開発/提供ベンダーは様々です。多様なRPAベンダーの中から自社の規模や導入の目的に合ったベンダーを選びましょう。経験豊富なRPAベンダーは、企業の自動化可能な業務の洗い出しから優先順位の決定、御社の使用ツールに合わせたRPAツール化の提案が可能です。
NashTechの最新RPAツール開発事例

NashTechが、イギリス大手法律事務所向けにRPAツールを開発、導入した事例です。
RPAツールを導入したことで、入力業務を2時間/日⇒6分/日に削減することを可能にしました。今までエクセルファイルで管理していた業務をGoogle Driveのクラウドへと移行し管理を効率化し、マクロを組み入力業務を効率化したことで実現しました。お客様のご要望に合わせたツール選定、業務効率化を実現することがNashTechの強みです。
まとめ
RPAツールを導入することで、業務効率化、時間の有効活用、コスト削減といったメリットをもたらします。それだけでなく、少子高齢化で労働人口が減少している日本で、RPAツールを導入することは、今後必須となってくると言っても過言ではありません。今回ご紹介した活用事例を参考に、自社に合ったRPA導入の仕方を検討してみてはいかがでしょうか。

